大人の発達について知りたい
大人も発達する
発達は子どものためだけのものではありません。原始反射統合の取組みを通して、何歳であっても発達できることが分かってきます。昨今大人の発達障がいという言葉が頻繁に聞かれるようになりましたが、その症状例は、原始反射を残存している方、発現している方のお困り感と非常によく似ています。
10代後半以降の大人たちも、診断を受けていなくても、むしろ診断を受けていないからこそ、相談先や手立てが分からず、様々なお困り感を持って、ご自身のために講座を受講されたり個人セッションを受ける方が増えています。
お子さんのために・仕事のためにと受講された方々が、実は自分のためだったと仰るケースがほとんどです。大人が発達を自分自身のこととして捉え取組むことによって、子どもも大人も個々の個性を尊重して生きられる社会へと発達していくと考えます。
なぜ原始反射なのか?
大人の持つお困り感は、往々にして心理的な課題と捉えられがちですが、果たして本当にそれだけでしょうか。
原始反射とは文字通り「反射」として発動する機能であり、そこに思考の入る余地はありません。すぐにイラッとしてしまう、カッとなったら手が出てしまう、暴言を吐いてしまう、人前で頭が真っ白になって固まってしまう、すぐに集中が途切れてしまう、等々、思考の入る余地なく起こってしまう困ったことは、枚挙に暇がありません。
トラウマになり得るような体験や、病気や怪我、老いにより、原始反射が出現することもあります。
思い通りに論理的に思考を使えるようになる、思い通りに体を使えるようになるまでの前段階として、発達の土台を育て直すこと、原始反射の統合(卒業)の取組みが有効です。
10代後半から大人の持つお困り感
・登校拒否 ・出社拒否 ・帰宅恐怖 ・電車やバスに乗れない
・飲食店に入れない ・対人恐怖(人の視線が気になる)
・人との距離感が掴めない(近すぎる、遠すぎる)
・人前で話せない ・自分の意見が言えない ・自分の意見を押し通す
・眠れない ・起きられない ・すぐに疲れる ・集中力がない ・忘れ物が多い
・気が散る(周囲の音や様子に囚われる)・予定を立てられない ・待てない
・仕事のミスが多い ・空気が読めない ・自己否定が強い ・運動が苦手 等々
・・・・・これらのお困り感や生きづらさは・・・・・
「自分が今どこにいるか」「どの方向を向いているか」「どれ位傾いているか」
「自分の体の境界線はどこか」「自分は何者であるか」など
自分自身についての情報を無意識の領域でわかる感覚、固有受容覚と前庭感覚を育て直すことによって軽減してきます。
講座参加者の事例
- 長年の睡眠障害で熟睡したことがなかった。自己否定が強く、あらゆることに怖さを感じていたが、無理して平静を装っていたために、リラックスできず常に疲れていた。講座の後はよく眠れるようになり、ものごとの見方が少し楽天的になった。(30代男性)
- 苦痛でしかなかった高圧的で苦手な上司との対話で、これまては黙って耐えるだけだったが、講座1日目の翌日、淡々と感情を交えずに自分の意見を言うことができた。こんなに簡単なことが何故これまでできなかったのか、不思議に思えた。(40代女性)
- 発達障がいの診断を受けて、生きづらさを何とかしたいと色々と学んできた。講座1日目を終えて、これまでの学びが繋がった。やってきたことは無駄ではなかったと、自分を認めることができた。自分に素直にそのまま生きて良いと分かって、希望が持てて気がとても楽になった。(30代女性)